NEW 漫画『火の鳥』の物語構造を読み解き「生命とはなにか」という問いの答えを探求した展覧会「手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡(どうてきへいこう)=宇宙生命(コスモゾーン)の象徴-」が六本木・東京シティビューにて5月25日まで開催

手塚治虫「火の鳥」展キービジュアル ©Tezuka Productions
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- 01 『手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴-』概要
- 02 『手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴-』構成・みどころ
- 02.1 プロローグ 火の鳥・輪廻シアター
- 02.2 第1章 生命のセンス・オブ・ワンダー
- 02.3 第2章「読む!永遠の生命の物語」:手塚治虫の直筆原稿を約400点展示
- 02.4 第3章「未完を読み解く」:横尾忠則氏の作品「火の鳥」を特別展示
- 03 オリジナルグッズ
- 03.1 ホログラムステッカー(飛翔/はねやすめ/若鳥)各605円(税込)
- 03.2 切り絵ブックマーカー(はばたき/フェイス)各550円(税込)
- 03.3 豆皿(丸/扇)各1,430円(税込)
- 03.4 板マグネット(キービジュアル/鳳凰編/ヤマト編)各440円(税込)
- 03.5 ボールチェーンマスコット 2,640円(税込)
- 04 本展限定のノンアルコールカクテル「業マティーニ(Karmartini)」が登場
- 05 「火」曜日はお得に。チケット割引キャンペーンを開催
- 06 会場限定カード付きチケット<後期>も販売開始
- 07 手塚治虫氏プロフィール
- 08 企画・監修:福岡伸一氏からのコメント
『手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴-』概要
手塚治虫「火の鳥」展キービジュアル
©Tezuka Productions数々の名作を生みだした手塚治虫が、みずからのライフワークと宣言したマンガ『火の鳥』は、その血を飲んだものは永遠の命を得るという伝説の鳥“火の鳥”を追い求める人々の葛藤を描く一大傑作長編です。過去と未来を交互に描きながら、「生と死」「輪廻転生」といった哲学的なテーマを縦横無尽に表現した本作の壮大な世界観は、今もなお人々の心をとらえてやみません。
本展では、生物学者・福岡伸一氏が企画に携わり、30年以上の長きにわたって執筆された壮大な叙事詩を読み解きます。さらに、本展のキービジュアルは、グラフィックデザイナー・佐藤卓氏が担当。時空を超えて存在する超生命体“火の鳥”を中心に、赤と黒を基調としたインパクトのあるデザインです。
『火の鳥』の連載開始から70年が経過した今、福岡氏を道先案内人として、新たな生命論の視点から『火の鳥』の物語構造を読み解き、手塚治虫が生涯をかけて表現し続けた「生命とはなにか」という問いの答えを探求します。『手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴-』構成・みどころ
展示会場は、プロローグから始まり、3章立てで構成されています。原画をはじめ、映像、関連資料、そして『火の鳥』の世界観を表現したグラフィック等、計800点以上の展示品が並びます。マンガの神様・手塚治虫の画力と筆致を目の当たりにできる、「見て・読んで・体感できる」展覧会です。そして、未完に終わった物語の結末について、福岡氏がさまざまなヒントをもとに1つの仮説を立て、考察します。
プロローグ 火の鳥・輪廻シアター
東京シティビューのエントランスには、【プロローグ 火の鳥・輪廻シアター】と題して、『火の鳥』の作品世界を、空間全体にダイナミックに展開します。展望台の窓面、複数の大型モニター、床面すべてを通して、『火の鳥』の魅力や奥深さをお伝えし、マンガと眺望が融合した新感覚の没入体験を実現します。
フロアのプロデュースと映像制作は、福岡氏が提唱する「動的平衡」のコンセプトムービーを制作したデザイナー・中村勇吾氏が担当。中央の画面には、粒子の動きで表現した「動的平衡」のイメージに重ねて、火の鳥が飛翔しているオリジナル映像を映します。左右に配置された6基のモニターには、「黎明編」から「太陽編」までの主要12編の中から、中村氏が厳選した名シーンをランダムに表示し、大迫力の空間を作り上げます。
中村勇吾氏からのコメント
以前、福岡さんからのご依頼で「動的平衡」の概念を表現するモーションアイデンティティを制作したことがありました。そのご縁から、今回の「火の鳥≒動的平衡」観を表現するビジュアルイメージを担当させていただいています。幼い頃に夢中になった『火の鳥』と全く新しい形で向き合える機会をいただけて、大変光栄です。
中村勇吾氏プロフィール
インターフェースデザイナー/映像ディレクター。1970年奈良県生まれ。
東京大学大学院工学系研究科修了。多摩美術大学教授。1998年よりウェブデザイン、インターフェースデザインの分野に携わる。2004年にデザインスタジオ「tha ltd.」を設立。以後、数多くのウェブサイトや映像のアートディレクション/デザイン/プログラミングの分野で横断/縦断的に活動を続けている。第1章 生命のセンス・オブ・ワンダー
『火の鳥』の誕生は1954年(昭和29年)、学童社「漫画少年」での黎明編の連載が始まりでした。その後「少女クラブ」、虫プロ商事「COM」等、掲載誌を変えて、連載が続けられました。作品の時間軸は、紀元前から西暦3000年を超える未来まで、そして物語の舞台は、邪馬台国から果ては宇宙のかなたまで、時空を超えた壮大な叙事詩が連作されます。
第1章では、この複雑な物語構造を明らかにし、作品舞台の時代背景とともに年表形式でたどります。また、この偉大な物語を手塚治虫はどのように発想し、構想を深めていったのか。創作の原点にも迫り、作品に溢れる自然に対するセンス・オブ・ワンダー(畏敬の念)に触れます。
「COM」創刊号 表紙 ©Tezuka Productions
第2章「読む!永遠の生命の物語」:手塚治虫の直筆原稿を約400点展示
第2章では、主要12編(「黎明編」から「太陽編」まで)の貴重な原稿を多数展示します。火の鳥は、その生き血を飲めば不老不死になれると信じ、生に執着する人間を翻弄しながらも、物語を動かし、人類の来し方行く末を常に見守る存在として描かれます。“火の鳥”は、いったい何を象徴しているのか。「生命とは何か」という問いに、手塚治虫はどのような答えを示そうとしたのか。福岡氏が読み解き、混迷を極める現代に向けて、私たちの“生”のありようを哲学します。
『火の鳥』ヤマト編 ©Tezuka Productions
『火の鳥』鳳凰編 ©Tezuka Productions
『火の鳥』未来編 ©Tezuka Productions
『火の鳥』未来編 ©Tezuka Productions
『火の鳥』鳳凰編 ©Tezuka Productions
第3章「未完を読み解く」:横尾忠則氏の作品「火の鳥」を特別展示
『火の鳥 休憩-INTERMISSION-』©Tezuka Productions
「死とはいったいなんだろう?そして生命とは?この単純でしかも重大な問題は、人類が有史以来取り組んで、いまだに解決していないのだ。」――これは、手塚治虫が『火の鳥』黎明編の連載の最初に、読者にあてた文章の一部です。手塚治虫は、作家人生43年のうち、35年もの間『火の鳥』を描き続けましたが、物語の結末について問われたとき、死ぬときに描いてみせると言明し、作品は未完のまま終わりました。
手塚治虫はいったいどのようにして物語を完結する予定だったのか。永遠の生命をもつことは幸せなのか?――生命は、有限であるがゆえに輝く――『火の鳥』最大の謎に、福岡氏が1つの答えを導き出します。
また、現代美術家・横尾忠則氏と福岡氏が『火の鳥』について語り合う対談映像もご覧いただけます。横尾氏が描いた作品「火の鳥」も展示します。
横尾忠則氏プロフィール
現代美術家。1936年兵庫県生まれ。1972年にニューヨーク近代美術館で個展。その後もパリ・ベネチア・サンパウロの世界3大ビエンナーレに招待出品。アムステルダムのステデリック美術館、パリのカルティエ財団現代美術館、東京都現代美術館、東京国立博物館など世界各国の美術館で多数の個展を開催。2012年神戸に横尾忠則現代美術館が開館。2013年香川県豊島に豊島横尾館が開館。2000年ニューヨークアートディレクターズクラブ殿堂入り。2015年高松宮殿下記念世界文化賞受賞。2023年文化功労者、日本芸術院会員。著書に小説『ぶるうらんど』(泉鏡花文学賞)、『言葉を離れる』(講談社エッセイ賞)、小説『原郷の森』など多数。2025年4月26日から6月22日まで、世田谷美術館で全新作の油彩画の個展を開催する。
オリジナルグッズ
“「火の鳥」展ミュージアムショップ”では、「火の鳥」展グッズが勢ぞろい。本展でしか手に入れることのできない展覧会限定グッズは必見です。
※価格は全て税込です。
ホログラムステッカー(飛翔/はねやすめ/若鳥)各605円(税込)
作中の様々な姿の火の鳥が、ステッカーとして登場します。キラキラと輝くホログラム仕様です。
切り絵ブックマーカー(はばたき/フェイス)各550円(税込)
火の鳥があなたの本にも舞い降りる紙製のブックマーカーです。
豆皿(丸/扇)各1,430円(税込)
火の鳥の羽を休める姿の丸型と羽ばたく姿の扇型の2種類の豆皿です。インテリアとしてもご活用いただけます。
板マグネット(キービジュアル/鳳凰編/ヤマト編)各440円(税込)
「火の鳥」展のキービジュアルや作品のシーンを切り取った板マグネットです。
ボールチェーンマスコット 2,640円(税込)
羽ばたく姿の火の鳥がかわいらしいボールチェーンマスコットです。
本展限定のノンアルコールカクテル「業マティーニ(Karmartini)」が登場
2025年4月5日(土)より、本展限定のノンアルコールカクテルが同フロアのレストラン「THE SUN & THE MOON(Restaurant)」に登場します。火の鳥が人に科す業(Karma)をテーマにしたカクテルです。金色の火の鳥の羽が飾られた美しいグラスに、カクテルは宇宙生命(コスモゾーン)の象徴である火の鳥の血(生命エネルギー)をイメージしました。これを飲めば不老不死に?!ワイン用の葡萄ジュースを使用したサングリアのような味わいです。ご注文いただいた方には、本展限定の特製コースターを差し上げます。
※提供メニューは数に限りがございます。品切れの際は何卒ご容赦ください。提供期間 2025年4月5日(土)~2025年5月25日(日) 金額 1,500円(税込) 提供店舗 THE SUN & THE MOON(Restaurant) 住所 六本木ヒルズ森タワー52階 提供時間 【ランチ】11:00~17:00(L.O. 15:00)
【ディナー】18:00~22:00(L.O. 21:00)営業時間 11:00~22:00(L.O. 20:00, drink21:00)
※金曜日、土曜日は23:00まで(L.O. 21:00, drink22:00)TEL 03-3470-0052 ※終日サービス料10%を頂戴しております。
※窓際のお席は席チャージ2,000円(1テーブル)をいただきます。
※レストランのみご利用のお客様は別途VIEW CHARGE:500円/1名様を頂戴します。 (52・53階への入館券をお持ちの方は不要です。)
「火」曜日はお得に。チケット割引キャンペーンを開催
「火の鳥」展公式X(@HINOTORIex)をフォローしているお客様を対象に、お得に本展覧会を楽しめるキャンペーンを開催します。「火の鳥」の「火」にちなみ、2025年4月8日以降の火曜日は、当日券を割引料金で購入できます。
※当日券に限ります割引料金 【平日】
一般/2,100円
高校・大学生/1,600円
4歳~中学生/700円
65歳以上/1,800円
【休日】
一般/2,300円
高校・大学生/1,700円
4歳~中学生/800円
65歳以上/2,000円割引対象 本展公式「X」アカウントをフォローしていただいたお客様 対象日 2025年4月8日(火)、4月15日(火)、4月22日(火)、4月29日(火・祝)、
5月6日(火・休)、5月13日(火)、5月20日(火)販売期間 上記の対象日に限り販売。 販売場所 東京シティビューチケットカウンター(六本木ヒルズ森タワー3階) 注意事項 当日券をお買い求めのお客様のみ対象です。前売券、その他割引券等との併用はできません。 会場限定カード付きチケット<後期>も販売開始
本展では『火の鳥』の代表的なページやコマ、登場キャラクターの相関図を各編でデザインした会場限定カード付きチケットを販売しています。4月7日より、新デザインのカードを1種加え、後期のデザイン全7種が登場します。なかにはキラキラ仕様のレアカードも。どのカードがゲットできるかは、会場でのお楽しみです。
割引料金 一般/2,400円
高校・大学生/1,900円
4歳~中学生/1,000円
65歳以上/2,100円対象来場期間 2025年4月7日(月)~5月25日(日) 販売期間 2025年4月2日(水)10:00~なくなり次第販売終了 販売場所 ローソンチケット チケット注意事項
※4歳未満は無料です。
※障がい者手帳をお持ちの方は一般1,200円、高校・大学生900円、4歳~中学生400円、65歳以上1,000円、介助者1名まで無料となります(チケットの事前購入は不要です)。
※本展は事前予約制(日時指定券)を導入しています。
※特典付きプレミアムチケットの限定特典(会場限定公式ブック、会場限定カード)は、ご来館当日に限り、会場内特設ショップにてお引き換えいただけます。必ずコンビニエンスストアで発券した紙チケットをお持ちいただきますようお願いします。紙チケットが無い場合は限定特典のお引き換えはできません。
※チケット料金はすべて税込です。手塚治虫氏プロフィール
本名・手塚治。1928年、大阪府豊中市生まれ、宝塚市で育つ。大阪大学附属医学専門部卒業。医学博士。1946年に17歳で四コママンガ『マアチャンの日記帳』にてデビュー。翌年、単行本『新寳島』が大ヒットとなり、以来、日本のストーリーマンガの確立に尽くす。また、1961年、アニメスタジオ「虫プロダクション」を設立。1963年、国産初の本格的なテレビアニメシリーズ『鉄腕アトム』の放送を成功させ、アニメ界にも大きな業績を残す。代表作に『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『火の鳥』『ブラック・ジャック』『三つ目がとおる』等がある。1989年死去。
公式サイト:https://tezukaosamu.net企画・監修:福岡伸一氏からのコメント
手塚治虫のライフワーク『火の鳥』。テーマは「生きること、死ぬことの意味は何か」。人間にとって最も深遠な問いです。全編にわたって不死鳥“火の鳥”が登場し、生に執着する人間を翻弄しながら物語を動かします。そこでは、あらゆる生命が常に姿と形を変えながら、連綿と受け継がれていく輪廻転生の生命観、汎神論的な世界観が示されます。これは、生命が絶えず自らの破壊と創造を繰り返しながら、エントロピー増大の法則に抗い続けている「動的平衡」であるとする私の生命論とぴたりと重なります。
本展の狙いは、動的平衡の視点から火の鳥の意味を読み解くことにあります。そして、手塚治虫が描くことを約束しながら果せなかった物語の結末を想像してみたいと思います。ぜひご期待ください。
企画・監修:福岡伸一氏プロフィール
生物学者・作家。1959年東京生まれ。京都大学卒および同大学院博士課程修了。
ハーバード大学研修員、京都大学助教授などを経て、現在、青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。サントリー学芸賞を受賞し、90万部のロングセラーとなった『生物と無生物のあいだ』、『動的平衡』シリーズなど、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。大阪・関西万博(EXPO2025)のテーマ事業パビリオン「いのち動的平衡館」プロデューサー。本展キービジュアルデザイン:佐藤卓氏プロフィール
東京藝術大学デザイン科卒業、同大学院修了。
「ロッテ キシリトールガム」「明治おいしい牛乳」のパッケージデザインをはじめ、ポスターなどのグラフィック、商品や施設のブランディング、企業のCI を中心に活動。NHK E テレ「デザインあ」「デザインあneo」総合指導、21_21 DESIGN SIGHT ディレクター兼館長を務め、展覧会も多数企画・開催。毎日デイン賞、芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章他受賞。開催概要
展覧会名 手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴- 会期 2025年3月7日(金)〜5月25日(日) 時間 10:00~22:00(最終入館21:00) 休館日 期間中無休 会場 東京シティビュー 住所 〒106-0032 東京都港区六本木6丁目10−1 六本木ヒルズ森タワー 52階 MAP 入場料 【平日】
一般/2,300円
高校・大学生/1,700円
4歳~中学生/800円
65歳以上/2,000円
【土・日・休日】
一般/2,500円
高校・大学生/1,800円
4歳~中学生/900円
65歳以上/2,200円チケット購入先 https://visit.mam-tcv-macg-hills.com/ 公式サイト https://hinotori-ex.roppongihills.com/ 会場公式サイト https://tcv.roppongihills.com/jp/ SNS一覧 主催 東京シティビュー 企画監修 福岡伸一 企画協力 手塚プロダクション、朝日出版社 後援 J-WAVE、WOWOW ※画像とテキストは、情報提供を受けてプレスリリースから引用
BuzzArt(バズアート)は、アートに「触れて・考え・繋げる」WEBマガジンです。美術館・ギャラリーの紹介から展覧会・アートイベントの最新情報の紹介・レポート・レビューをしています。
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